整体院プラスの健康コラム

【枚方市樟葉】整体院プラスの健康コラム

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腹式呼吸のメリット

呼吸の仕方には大きくわけて2種類あります。
胸式呼吸と腹式呼吸です。
ほとんどの人が日常的に意識せずに行っているのが胸式呼吸で、肋骨を広げることで空気を吸い込む呼吸法です。
それに対して腹式呼吸は、横隔膜を下に膨らますことで肺に空気を取り入れる呼吸法です。
寝ているときには、自然と腹式呼吸になっています。
仰向けに寝ていると、呼吸をするたびにお腹が膨らんだりへこんだりすると思います。
あれが腹式呼吸です。
今回はこの腹式呼吸についてお話しします。

腹式呼吸のメリット

深い呼吸ができる

腹式呼吸の第一の利点は、空気をたくさん取り込める、ということです。
胸式呼吸の場合は腹式呼吸に比べて吸う空気の量が少なくなってしまいます。
それに加えて、普段から肩や背中がこっている人は肋骨の動きも悪くなっている場合が多いので、余計空気を吸い込めなくなり、呼吸が浅くなってしまいます。
この胸式呼吸を腹式呼吸にすることで、たくさん空気を取り込むことができるようになります。
空気をたくさん取り込める、ということは、体中に酸素が行き渡るようになる、ということです。
酸素が行き渡ることで、各細胞が元気に働けるようになります。

肩や背中の緊張が緩む

腹式呼吸は横隔膜を下に広げることで空気を吸い込みますが、胸式呼吸の場合は、肋骨を広げることで空気を吸い込みます。
この肋骨を広げるときに肩や背中が緊張してしまいます。
このときに必要以上に肩や背中に力が入ってしまうと、肩こりや背部痛などに影響してしまいます。
また、肩や背中に力が入っていることで、体の緊張が抜けない、といったことにもつながります。
腹式呼吸をし、特に息をゆっくり吐くようにすることで、肩や背中の緊張を緩めることができます。

自律神経が整う

腹式呼吸をして、特に息を吐く時間を長くすることで、副交感神経が優位になり、自律神経が整います。
原因がはっきりわからない不定愁訴など、自律神経の乱れからくる自律神経失調症などでお悩みの場合は、腹式呼吸をすることで、症状が改善する可能性があります。
また、寝つきが悪かったり、眠りが浅かったりする場合は、副交感神経がうまく働いていない可能性があるので、寝る前に腹式呼吸をしてリラックスしてから寝るようにするといいと思います。

便秘の解消

腹式呼吸をすると、腹筋に力が入り、横隔膜が使われるため、腸が刺激されます。
腸が刺激されることで、腸が活発に働くようになり、便秘の解消に効果があります。
便秘の方はよくご存知だと思いますが、便秘解消のために、体を動かしたり、おなかのマッサージをしたりして腸を刺激しますよね。
あれと同じ効果です。

姿勢がよくなる

姿勢が悪く猫背になっている人は、特に腹筋が弱くなっています。
腹式呼吸をすることによって、お腹まわりの筋肉が鍛えられますので、いい姿勢を維持できるようになります。

ダイエットの効果

腹式呼吸をすると、普段使わないインナーマッスルが鍛えられ、体の代謝が上がります。
体の代謝が上がることで、より多くのカロリーが消費され、結果ダイエットの効果を得ることができます。
また、腹式呼吸でお腹まわりの筋肉を使うことで、ウエストの引き締めにも役立ちます。
普段から腹筋のエクササイズをしようしよう、と思いながらなかなか続かない人にも腹式呼吸はオススメです。

逆流性食道炎にも

胃と食道の間には噴門と呼ばれる部分があります。
ここはいわば胃の入り口を閉じている部分で、食べ物が通過するときだけ、開くようになっています。
しかし、逆流性食道炎の人はこの部分が緩くなって、しっかり閉じにくくなってしまっているため、胃から胃酸が食道に上がってきてしまいます。
腹式呼吸をすると、横隔膜を上下に動かしますので、横隔膜が鍛えられます。
横隔膜が鍛えられることで、噴門の働きが助けられ、結果胃酸の逆流を緩和することができます。

腹式呼吸の仕方

それでは、腹式呼吸の仕方をご紹介します。
時間のあるときにしっかりした腹式呼吸のトレーニングをしておくことで、腹式呼吸の仕方を体に覚えさせ、ふと気づいたときにでも気軽に腹式呼吸ができるようにしておくといいと思います。

1. ゆっくり鼻から息を出す

鼻から息を吐く方法と、口から吐く方法とありますが、ここでは、鼻から吐く方法でご説明します。
まずは「息を吸う」、ではなく、「息を吐く」ことから始めます。
「呼吸」という文字の順番通り、呼吸とは、吐いて、吸うことです。
まず、息を吐いて肺の中の空気を空っぽにしてから、そこに空気を入れるようにしていきます。
腹式呼吸においては、特に、息を吐くことが重要になってきます。
息をゆっくり長く吐くことで、副交感神経が活発になり、体の力が抜けていきます。
体の力を抜いた状態で、ゆっくりと7秒かけて鼻から息を吐いていきます。
そのとき、徐々におなかをへこませていき、空気をおなかから上に押し上げていくようなイメージで息を吐いていきます。
息を吐ききった、と思ったところから、さらにおなかをへこませ、完全に息を吐ききるようにします。
普段胸式呼吸をしていると、息をしっかり吐ききれずに、空気が肺に残りがちになっていきます。
ここで、なるべく息を吐ききって、より多くの酸素を交換できるようにします。
また、息を吐くときに、ストレスや嫌なイメージを体から吐き出すようにイメージするといいです。

2.短い時間で息を吸う

次に息を吸うときですが、吐くときより短い時間で吸うようにします。
ここでは4秒かけて吸うようにします。
吐く時間と吸う時間は比率にして、だいたい2:1になるようにします。
7、8秒で吐く、3、4秒で吸う、といった感じです。
まあ、そこまでこだわらなくても、とにかく、吐く時間を長くするようにすれば問題ないです。
息を吸うときは、肺を横に膨らませるのではなく、下に膨らませるようにします。
吸い込んだ空気をおなかへと送っていくようなイメージです。
また、ラジオ体操のときの深呼吸のように、がんばって息を思いっきり吸い込む、という感じではなく、息を吐いたときにへこんだおなかのところに、自然と空気が入っていくような感じにします。
がんばって息を吐ききった後、今度は息を吸おうとしたら、自然とおなかがふくらんで勝手に空気が入ってくると思います。
がんばって息を吸おうとすると、胸式呼吸になってしまうことがあるので、注意してください。
息を吐くときは、嫌なイメージを吐き出すようにイメージしましたが、息を吸うときは逆にきれいなイメージを体に吸い込むようにイメージするといいです。

あとは、同じように息を吐いて、吸って、の繰り返しです。
あんまり頑張りすぎて、苦しくなってしまわないように注意してください。
どれぐらいの時間続けないといけない、というのはありませんが、腹式呼吸を5分以上続けていると、神経伝達物質セロトニンが分泌され、リラックス効果が高くなりますので、とりあえずはそれぐらいを目安にするといいと思います。
もうちょっと余裕があるなら、頭の中を真っ白にして、腹式呼吸だけを意識するようにすると、瞑想の効果もプラスされて、頭も体もリフレッシュできます。
あとは、こういった時間を確保して行う場合のほかに、お仕事中など、緊張をほぐしたいときなどは、ほんのわずかな時間でも、軽く腹式呼吸をすることで、リラックスすることができますので、オススメです。