整体院プラスの健康コラム

【枚方市樟葉】整体院プラスの健康コラム

テレビや雑誌では紹介されない、整体師ならではの健康情報を、大阪府枚方市の整体院プラスからお届けします。

和食とヨーグルトとメディアの話

f:id:seitai-plus:20190712114714j:plain

最近、テレビや雑誌などで、腸内フローラについてとりあげられることが多いですね。
腸内フローラの乱れには、ヨーグルトがいいですよ、という論調ですが、「なんかおかしい」と感じませんか?
なぜ僕が「なんかおかしい」と感じるのか、その理由をご説明します。

日本食は発酵食品の宝庫

日本には古くから、湿度の高い風土から発酵食品が多く食べられてきました。
一番初めに思いつくのは、味噌ですよね。
他に、しょうゆ、漬物、納豆、日本酒、かつお節などや鮒ずしのような魚を発酵させたものもあります。

これら発酵食品の特徴としてあげられるのが、大きく3つ。

  1. 保存食としての利用
  2. 発酵することによる味の変化
  3. 腸内環境(腸内フローラ)を整える

この3番目の腸内環境を整えることに重要な要素として、乳酸菌があげられます。
乳酸菌の効果としては、悪い菌(いわゆる悪玉菌など)をやっつけたり、悪玉コレステロールを抑制する効果や、免疫にも影響していることがわかってきています。
発酵食品には乳酸菌を多く含むものがたくさんあり、また、納豆などのように、乳酸菌を活性化させ増やす効果があるものもあります。
つまり、日本食には、腸内環境を整えるのに重要な食事を自然に摂ることができている、ということです。

和食が「ユネスコ無形文化遺産」に登録

平成25年、和食が「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。
その効果もあってか、いま世界では和食ブームが起きています。
和食がヘルシーフードとして注目されているのです。
といっても、和食もいいことばかりではありません。
元々の和食の特徴として、
1.炭水化物が多い
2.たんぱく質、脂質が少ない
ということがあげられます。
時代劇などで、病気になったときの滋養強壮として、卵が出てきたりしますね。

それが、近年の食の欧米化によって、たんぱく質や脂質が多く摂られるようになってきます。
食の欧米化というと、悪いイメージがありますが、実はいい面もあるのです。
そして、もっともバランスの良い食事は1970年代と言われており、それ以降から現在に至るまでは、食の欧米化が進みすぎて、今度は逆に、炭水化物が
減り、脂質が多くなってしまっています。 和食が「ユネスコ無形文化遺産」に登録されたことを喜び、ヘルシーフードとして注目されている一方で、自分たちは、その食文化をどんどん減らしていっているという、まあ、そんな状況です。

発酵食品からちょっと話が逸れましたが、そんなヘルシーフードとして世界から注目されているのが和食であり、それを支えているのが発酵食品なのだということを伝えたかったのです。
ではなぜ、私が和食の良いところを説明したり、和食に多くある発酵食品についてお話ししているかというと、どうもメディアの論調がうさんくさく感じるからです。
ここからやっと本題に入ります。

ヨーグルト推しの風潮

最近、テレビや雑誌などで、腸内フローラについてとりあげられることが多いです。
腸内フローラとは、腸内細菌の集まりのことで、善玉菌を増やすことで、腸内フローラを改善し、腸内環境をよくしよう、というお話です。
そこで、腸内フローラの改善のために重要な役割をしめているものとして、乳酸菌が登場します。
そして、良い乳酸菌を増やすためには、ヨーグルトがとても良いですよ、という具合です。
こう聞くと、みなさんも「あ~よくあるパターンだな」と思われると思います。
でもちょっと待ってください。
元々、日本には乳酸菌をたくさん含んだ食品がたくさんあるはずですよね?
なのになんでヨーグルトなんですか?
自分たちが暮らしている国の食事の中に、発酵食品はたくさん存在しているのに、なぜそこをすっ飛ばしていきなりヨーグルトなんでしょうか?

先日テレビを見ていると、ヨーロッパのある国(どこかは忘れました)の食文化を紹介していました。
なんでも、長寿の国だそうで、その長寿の秘訣を探る、といった内容でした。
そして、その秘訣は、ヨーグルトを毎食食べていることと、食物繊維をよく摂っている、ということでした。
そして、そこからいかにヨーグルトが優れているか、という解説が始まるわけです。
ヨーグルトを食べて健康になりましょう!的な構成で、、
、、、、、、、、
いやいやいやいや、日本でもずーっと昔から発酵食品は食べて来ていますし、その国よりももっと多くの種類の発酵食品があるし、そもそも日本も長寿国なのに、白人と黄色人種で体質もまったく違うのに、なんでヨーグルト?

たまにそういった番組を見る程度であれば特に気になることはないんです。
ただあまりにも最近ヨーグルト推しが過ぎるので、ちょっと不自然な感じがするわけです。
あ、一応断っておきますが、ヨーグルトがダメ、と言っているわけではないです。
ただ、「なんかおかしい」と感じるんです。

情報の裏にスポンサーあり

民法のテレビにはCMが流れます。
テレビの番組、テレビ局はスポンサーから広告料金をもらうことで成り立っています。
ですから、そんなテレビ局にとってのお客さんが不利になることを言うわけがありません。
というより、さらっと、スポンサーに有利な情報を番組に入れ込んできたりします。
最近話題のステマというやつですが、一見宣伝ではないような内容なのですが、実はある食材や商品などを宣伝している、といった手法です。
「あるコンビニの人気商品TOP3は何?」とかよくありますよね。
まあ、ここまで露骨ではないにしても、健康食材であったり、便利な商品の紹介であったり、いろいろな場面で宣伝は入り込んでいます。
視聴者からすると、「私にとって必要な情報をテレビが教えてくれているんだ」と思うかもしれません。
でも、テレビ局からすると、視聴率という意味では、視聴者のことを考えて番組を作られていると思いますが、本当の意味でのお客さんはスポンサーなのです。
スポンサーの商品を紹介し、スポンサーの業界のためになる情報を発信し、スポンサーのご機嫌をとり、たくさんお金をいただく。
テレビ局も一企業なので当然の行為です。
ただし、テレビ局は公共の電波を独占的に使用しているので、一般の企業とは違います。
世の中の情報を公平に、ウソ偽りなく伝える義務があります。
あまりに偏った情報はどうなのかな、と思うのです。

腸内フローラについて特集するのであれば、ヨーグルトの紹介ももちろん大事でしょうが、その他の発酵食品についても公平に扱うべきです。
ヨーグルトの素晴らしさを紹介する、という結論ありきだから、ヨーグルト万歳の偏った内容になってしまっているように感じるのです。

欧米万歳の風潮

なぜ日本人はこんなに欧米のものに弱いんでしょうか。
日本人は昔からたくさんの発酵食品を食べてきました。
また、和食には乳酸菌のえさとなる食物繊維などを含む料理も多くあり、腸内環境に適した食事といえます。
しかし、近年の食の欧米化やジャンクフードなどの食の乱れにより、昔ながらの食事は減り、それにともなって腸内環境の悪化が懸念されるようになってきました。
ここで腸内環境をよくしよう、という特集などがメディアで組まれるわけですが、本来であれば、日本人の元々の食事に回帰するようにすればそれでいいわけです。
しかし、なぜかここでヨーグルトが登場すると、日本人はひれ伏すわけです。
味噌の特集なんかをするより、ヨーグルトを出したほうが視聴率が取れるわけですから、そりゃヨーグルトばかりになります。
でも考えてもみてください。
和食は立派なヘルシーフードです。
いまや世界から注目されています。
なのに当の日本人は海外のものばかりありがたがっているっておかしな話じゃないですか。

「今アメリカで大流行のダイエット法を紹介!」って、なんで日本人があんな肥満体国のダイエット法を真似しないといけないんですか。
欧米には欧米のやり方があります。
欧米人と日本人は体質が違います。
なんでもかんでも欧米のまねをしたところで同じにはなりません。
海外のものであれば、なんでも飛びつくのではなく、もう一度自分たちの文化を見直してみてもいいのではないでしょうか?

おわりに

今回は、メディアでのヨーグルトの扱いについて、いろいろお話しさせていただきました。
現在もヨーグルトだけではなく、毎日毎日、聞いたことのないような海外の健康食材が登場しています。
全部メディアの戦略です。
メディアの情報に踊らされないようにしましょう。

以上、「和食とヨーグルトとメディアの話」でした。