整体院プラスの健康コラム

【枚方市樟葉】整体院プラスの健康コラム

テレビや雑誌では紹介されない、整体師ならではの健康情報を、大阪府枚方市の整体院プラスからお届けします。

腕や脚のしびれの原因の特定

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整体師をやっていてなかなか大変な症状のひとつが、腕や脚のしびれです。
今回は、この腕や脚のしびれについてお話しします。

しびれの種類

しびれというと、坐骨神経痛が有名ですが、腕や手のしびれでお悩みの方も多くおられます。
軽い症状であれば、何もせずにリラックスしているときに、ほんの少しの違和感を感じる程度ですが、ひどくなってくると、動かすだけで痛みを感じるようになってしまいます。
特に坐骨神経痛の場合などは、ひどい場合は、しばらく立っていることさえもつらくなってきます。
このように、ほんの少しの違和感から、動かすことさえ辛くなってしまうこともあるしびれですが、施術が難しい症状のひとつでもあります。

しびれの施術が難しい理由

あなたは、しびれの原因がどこにあるか、と考えたとき、どこが悪いか見当がつくでしょうか?
おそらく一般的な知識でいうと、腕がしびれている場合は、頚椎の間が狭くなって、神経を圧迫している。
脚がしびれている場合は、腰のヘルニア、といったところではないでしょうか。
たしかに、テレビや雑誌などでは、そういうふうに説明していますし、病院を受診した場合でも、そう言われることが多いようです。
しかし、実際はそんな単純なものではありません。

ちょっとここで、腕や脚のしびれで当院に来られた場合、私がチェックする部分を思いつくままに書き出してみます。

腕がしびれるとき、どこをチェックするか

  • 頚椎(上部であったり、下部であったり、いろいろ細かくみます。)
  • 鎖骨周辺(鎖骨周辺で神経が圧迫される症状を、胸郭出口症候群といいます。)
  • 肩関節周囲
  • 肘のずれ
  • 肩甲骨の間の筋肉
  • 胸椎

脚がしびれるとき、どこをチェックするか

  • 腰椎(特に下部。腰椎4、5番目あたり)
  • 骨盤のゆがみ
  • 殿筋群(とくに、殿筋のひとつである梨状筋によって神経が圧迫される症状を、梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)といいます。)
  • 股関節
  • 太ももの筋肉(とくに太ももの裏側(ハムストリングと呼ばれる筋肉)は硬くなっていることが多いです。)
  • 膝周辺
  • ふくらはぎ
  • 腓骨のずれ

今思いつく限りでこんなとこでしょうか。
もちろんもっと他の可能性もありますし、整体師によって、着目するポイントは違ったりしますので、本当はもっとあると思います。
ただ、今私がちょっと考えただけでも、これだけの可能性があるのです。
要は、腕や脚の神経や血管が通っているところを見ながら、圧迫されている可能性がある場所を探り、また、間接的に影響を及ぼしているかもしれないところもチェックをしていく必要があるのです。
つまり、テレビや雑誌などで言われているような、「脚のしびれは腰のヘルニア」のような、わかりやすい原因はそれほどない、ということです。
そもそも原因が1か所だけとは限りません。
いろいろな部分で、少しずつ神経圧迫などの悪影響を及ぼしていることもあります。

テレビなどで紹介されているような頚椎や腰椎が影響している、といったわかりやすい原因の場合は、症状がきつく出ている場合が多いと思います。
そういった意味合いでわざとつらい症状の紹介をしているのかもしれませんが、一般的なしびれの場合は、頚椎や腰椎の原因も含めて、いろいろなところに原因があることが多いです。

あと、肩こりや腰痛などと違って、すぐに変化がわかりづらい、というのもあります。
肩こりや腰痛であれば、こっていた筋肉がゆるんでいれば、施術者も触っていてわかりますし、お客様も施術後に体が楽になっていれば、すぐにわかると思います。
しかし、しびれの場合は、たとえ原因が解消されていたとしても、なかなかすぐには変化が出にくかったりします。
お客様も、「うーん、よくなったのかどうかわからない…」と不安になるかもしれませんが、こればっかりは、様子を見ながらじっくり時間をかけて状態を観察していく必要があります。
ですから、時間をかけながらゆっくり原因をしぼっていく必要があるため、原因の特定が難しくなってしまうのです。

終わりに

先日、腕のしびれが痛くて痛くてたまらない、かなりきつい症状でご来院された方がおられましたが、腕や肩甲骨、鎖骨、胸椎、頚椎などの矯正をしては、少し改善して、また、しばらくしたら痛みが戻ってしまう、という繰り返しで、なかなか原因を特定することができませんでした。
結果的には、頚椎の調整と、肩甲骨周り、鎖骨周りの調整でかなりよくなりましたが、そこにたどり着くまで、ご本人はもちろんつらい日々が続きますし、整体師としても、なんとも申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいます。
こちらとしても、原因をパシッと特定して、一気に改善することができればいいのですが、しびれの場合は、なかなかそうもいきません。
少しずつチェックしながら、経過を観察して、時間をかけて改善していく必要がある、というところを理解していただけるとありがたいです。

あともうひとつ。
骨自体が変形してしまっていて、そこに原因がある場合は、整体師としてはどうすることもできません。
ただし、骨自体の変形をなんとかすることはできませんが、周囲の関節のズレであるとか、筋肉の拘縮をゆるめることで、神経に触れている部分を解消することができれば、マシにすることができる場合もありますので、あきらめずにいろいろ試してみる価値はあると思います。

以上、「腕や脚のしびれの原因の特定」でした。