整体院プラスの健康コラム

【枚方市樟葉】整体院プラスの健康コラム

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右の首筋のコリ・痛み

パソコンやデスクワーク、猫背の姿勢などの影響で、首に痛みを抱えている人は多いと思います。
今回は、その首のコリの中でも、首筋の右側のコリ・痛みについて、よくある原因、施術方法についてお話しします。

右の首筋のコリ・痛みの原因

首の右側、頭の付け根あたりから、肩にかけてコリや痛みを感じる方は多いです。
ここでいう首の右側というのは、首の真横というより、首の後ろの右側、首こりや肩こりで痛みを感じやすい部分のことです。
ここがこる原因はなんでしょうか?
細かい原因を探っていけば、頚椎のそれぞれのズレであったり、腕のねじれの影響であったり、腰からの影響の場合などもありますが、右の首筋のコリや痛みに直結するよくある大きな原因についてお話しします。

頚椎1番のズレ

まず、一般的にほとんどの人の上半身が左向きに捻れています。
右肩が前に出る形ですね。
軽い捻れの場合は問題ないのですが、その状態が長く続いて硬くなり、そのゆがみが大きくなってしまった場合、首に影響が出てきます。
この上半身の捻れは、胸椎から肩、首にかけて左向きに捻れています。
そのまま捻れが続くと頭が左を向いてしまいますので、まっすぐ前を向くために頭は右に捻れる形になります。
この、肩から首は左に捻れ、頭は右に捻れていることが右の首筋を硬くします。
その捻れのポイントが頚椎1番です。
頚椎1番は環椎ともいって、輪っかのような形になっています。
その下の頚椎2番は軸椎ともいって、頚椎1番が輪投げの輪っか、頚椎2番が輪投げの棒のような形で繋がっています。
そして、その上の頭(頭蓋骨)は、頚椎1番の上に乗っかっています。
この頚椎1番が頚椎2番を軸に回ることで、右を向いたり左を向いたりする、いわゆる首の回転動作をすることができます。
もちろん右を向いたり左を向いたりしたときに、首全体が捻れますが、その中でも特に頚椎1番が回転しています。
で、右の首筋のコリや痛みの原因である捻れですが、首全体としては、左に捻れているのですが、その捻れのバランスをとるように、頚椎1番が右に回転して、顔が前に向くようにしています。
この頚椎1番の右回旋のズレが右の首筋のコリの原因のひとつです。
この頚椎1番の右回旋のズレを矯正することによって、右の首筋のコリをやわらげることができます。

頚椎1番の矯正法

それでは、頚椎1番の矯正の仕方をご説明します。
まず、矯正を受ける人は仰向けで寝ます。
(以降、便宜上矯正を受ける人を患者と呼びます。)
施術者は患者の頭の上側に座ります。
施術者は両手を患者の頭の下に入れて軽く頭を支えるようにします。
そして、患者の頭を回転していくのですが、ねじれを誇張する方向に動かすようにします。
ここでは、頚椎1番が右に回転してズレているので、頭を右に回すようにします。
特に難しい動かしかたをする必要はありません。
普通に右を向こうとして頭を右に回した状態と同じです。
このときの注意点としては、頚椎が左右に傾いたりせずに、背骨の直線上にまっすぐになるようにすることです。
頚椎が背骨の直線上にまっすぐになっている状態で、顔は右を向いているようにします。
このとき、頭は右に回せるだけ回すようにしますが、あまり限界まで回してしまうと、患者のほうが辛くなりますので、まるべく右に回しつつも、少し余裕を持たせるぐらいにします。
全身仰向けで顔だけが右を向いている状態のまま、90秒じっと待ちます。
この間に、首の筋肉が緩んできます。
90秒たったら元の顔が上に向いている状態へと戻すのですが、ここで注意するのは、患者は力を入れてはいけない、ということです。
ここで力を入れてしまうと、緩んだ筋肉がまた硬くなってしまい、矯正がうまくいきませんので、注意してください。
90秒たったら、施術者は両手で患者の頭を軽く保持しながら、ゆっくりゆっくり顔が上を向くように頭を元に戻していきます。
患者は力をいれずに術者に身を任せるようにしてください。
完全に頭を元の状態に戻せば、頚椎1番の矯正は完了です。
ここでも、患者はいきなり動くのではなく、一息ついてから動くようにしたほうがいいです。

ここまで、2人でやる場合の頚椎1番の矯正でしたが、1人でもやれないことはないです。
ようは、仰向けに寝た状態で、頭を右に回せるだけ回したところで、90秒待つ。
これだけです。
ただし、1人の場合は、頭を自分の力で元に戻さないといけません。
ここが問題です。
頭を元に戻そうと力をいれてしまうと、せっかく緩んだ筋肉がまた硬くなってしまいます。
ですから、なるべく力を入れないようにしながら、ゆっくりゆっくり頭を戻していくようにします。
こうすれば、ある程度の効果はあります。
が、当然2人でやる場合に比べると、効果はかなり落ちます。

頚椎1番の矯正 別法

もうひとつ、頚椎1番の矯正の仕方をご紹介します。
まず患者はうつ伏せに寝ます。
患者の後頭部を下にたどっていくと窪みがあります。
そのすぐ下にぐりぐりした骨がありますが、これは頚椎2番の骨です。
頚椎1番は後ろから直接触れません。
後頭部と頚椎2番の間の窪みが頚椎1番のあるところです。
施術者はその窪みに両手の母指を当てます。
あくまで軽く触れる程度で、強く押したりしないでください。
そしてそのまま気を送るイメージで1、2分じっとしていてください。
これだけでも頚椎1番を調整することができます。

頚椎2番のズレ

これは、さきほどの頚椎1番のズレとも関連してくるのですが、頚椎2番が右にズレている場合も、右の首筋が硬くなります。
後頭部の真ん中に指を当てて、そのまま下へ下ろしてくると、後頭部のすぐ下あたりでぼこっと出た骨に当たります。
これが頚椎2番の棘突起という部分です。
そこからほんの少し右側に指を動かしたところで、首を押してみてください。
ぐりぐりした骨があると思います。
これは、頚椎2番の骨の右側部分で、まさに右に飛び出している部分になります。
頚椎2番が右にズレることによって、周辺の筋肉が硬くなり、右の首筋が硬くなってしまいます。

頚椎2番の矯正法

頚椎2番もさきほどの頚椎1番の矯正法と同じやり方で矯正できます。

まず、患者は仰向けで寝ます。
施術者は患者の頭の上側に座り、両手を患者の頭の下に入れて軽く頭を支えるようにします。
次に、左手の中指を第2頚椎の棘突起の左側に当てます。
そのまま右方向に軽く棘突起を押します。(強く押さないようにしてください。)
棘突起を右に押すのに合わせて、頭を自然に左回旋させます。
これは、さきほどの頚椎1番のやり方と同じで、わざとゆがみを誇張する方向に動かしています。
そのままの状態で90秒待ちます。
こうすることで、頚椎2番周辺がゆるみ、ズレが直ります。
(ただし、効果としては、頚椎1番の矯正よりは落ちます。)
90秒経ったらゆっくりと元に戻してください。

右肩が前に出ている

右の首筋のコリや痛みの原因として次にあげられるのが、右肩が前に出ていることです。
猫背になって肩が前に出て丸くなっている形、いわゆる巻き肩というやつですが、特に右肩の方が前に出ていることが多いです。
右肩が前に出て、肩甲骨が前に出ることで、右の首筋が緊張して硬くなります。
この巻き肩は、単純に肩が前に出ているというよりも、肩(肩甲骨)が後ろから前に覆い被さるようにしながら、肩先が前に出てきます。
ですから、矯正するときは、ただ単純に肩を開くようにするだけではなく、前に覆い被さるようになっている肩甲骨を後ろに戻すようなイメージも必要です。

巻き肩の矯正

さて、前に出ている右肩の矯正ですが、左肩に比べると右肩の方が前に出ていることが多いですが、左肩も大きく前に出ている場合は、合わせて矯正する必要があります。
また、ちゃんと巻き肩の矯正をしようと思ったら、腕のねじれや肘のねじれ、肩甲骨の矯正などいろいろやることはあるのですが、てっとり早く首筋のコリをとるのに効果的なのは、鎖骨の矯正です。
肩が前に出るのと合わせて、鎖骨も前に出ていますので、これを元の位置に戻すことで、首筋のコリが緩みます。
では、鎖骨の矯正方法です。
患者は仰向けに寝ます。
術者はその頭側に座ります。
そして、両手の指で鎖骨を押さえるのですが、片一方は鎖骨の一番外側の端(肩鎖関節付近)を、もう片方は鎖骨の一番内側の端(胸鎖関節付近)をそれぞれ指で軽く押さえます。
押さえるというより、軽く触れる程度の力です。
そしてそのまま、前に出ている鎖骨を元の位置に戻す方向に向けて押さえます。
力の方向としては、肩を開くようなイメージで、患者の背中側へ動かす感じです。
これも力を入れて鎖骨を動かそうとしてはいけません。
ほんの何グラムかぐらいの力です。
力の方向をイメージするだけで、自然とそちらの方向へ動きます。
このまま1分程度持続するようにしてください。
ちゃんとした巻き肩の矯正をしていませんので、鎖骨を動かしたぐらいでは、見た目にそれほど矯正した、という感じは無いかもしれません。
しかし、この鎖骨の矯正をした後で、首のコリを確認してみると、たしかに首の筋肉が柔らかくなっているのがわかると思います。
先ほどの頚椎1番、2番の矯正では、主に首筋の上の方が緩んで柔らかくなりますが、この鎖骨の矯正をすると、主に首筋の下の方が緩みます。

頚椎7番のズレ

これは、さきほどの巻き肩の影響と関係してきますが、頚椎の一番下の骨、頚椎7番が右にズレていることが多いです。
首の真後ろを触ると、ぼこぼこと並んだ頚椎に触れることができます。
そのまま下へ触っていくと、首の付け根のところで一番大きいぼこっとした骨があるのがわかると思います。
これが頚椎7番の骨です。
この骨を軽く右から左へ、左から右へと押してみます。
すると、左から右へ押したほうが動きやすい、やわらかい感触があると思います。
これは、その骨が右へズレているためです。
さらに、頚椎7番のすぐ脇を押してみると、結構筋肉が硬くなっている感触があると思いますが、特に右側が硬くなっていると思います。
これも、頚椎のズレによる影響です。

頚椎7番の矯正法

頚椎7番の骨は動きが悪いので、はっきり動きをつけて矯正する、というのはなかなか難しいです。
ですので、頚椎7番を矯正する、というイメージより、頚椎7番周辺をゆるめる、という感覚でやっていきます。
ここでは、さきほど頚椎1番の矯正でご紹介した方法でやっていきます。
患者は、うつぶせでも、仰向けでも結構です。
施術者は、患者がうつぶせの場合は両手の親指で、仰向けの場合は両手の中指で、頚椎7番の骨のすぐ脇に触れます。
強く押さずに軽く触れる程度にしてください。
そのまま、力を抜いて、何も考えずに、気を送るイメージで、1、2分じっとしていてください。
しばらくすると、頚椎7番の周辺がゆるんでくるのがわかると思います。

上半身の捻れ

右の首筋のコリを取るための直接的な矯正としては、今までご紹介してきた矯正で、かなり楽になると思います。
ただし、頚椎のズレや巻き肩で問題となっている大元は、上半身の捻れです。
詳しくいうと、上半身の左捻れです。
ですから、先ほどの頚椎や鎖骨の矯正と合わせて、上半身の捻れも解消しておけば、矯正の効果がアップします。
実はこの上半身の捻れは、全身と繋がっています。
上半身だけが捻れているのではなく、骨盤や下半身もバランスをとるように捻れています。
これについては、別の記事で書いていますので、よろしければご覧ください。

seitai-plus.hatenablog.com

このように、右の首筋のコリや痛みを解消しようとしただけでも、本当に根本原因から解消しようと思ったら、全身を矯正しないといけない場合もあります。
まあ、程度によりますが。

まとめ

ここまで、右の首筋の痛みの原因や矯正方法についてお話ししてきました。
当然人によっては、今回のケースに当てはまらない場合もありますが、多くの場合、今回お話しした部分に注目していけば、かなりのケースで改善していけると思います。
ポイントは、頚椎1番、2番の上部頚椎の部分と、頚椎下部、肩回りをしっかりチェックすることです。