整体院プラスの健康コラム

【枚方市樟葉】整体院プラスの健康コラム

テレビや雑誌では紹介されない、整体師ならではの健康情報を、大阪府枚方市の整体院プラスからお届けします。

胸鎖乳突筋をゆるめる方法

胸鎖乳突筋が硬くなっていると、肩こりや首こり、猫背などの他に、首の違和感などに影響を及ぼします。
今日は、この胸鎖乳突筋のゆるめ方をご紹介します。

胸鎖乳突筋とは

胸鎖乳突筋は、鎖骨と胸骨から始まり、耳の後ろにあるボコッとした骨、側頭骨の乳様突起に付着しています。
この場所からわかるように、猫背になって首を前に突き出す姿勢になっていると、緊張して硬くなってきます。
この筋肉が硬くなっていると、首を前に引っ張りますので、首こりや肩こり、猫背を直そうと思って、いくら肩や首の後ろ側をほぐしても、またすぐに首が前に出てしまい、肩こりや首こり
が改善しにくくなってしまいます。
ですから、首こりや肩こりを改善しようと思ったら、肩や首の後ろ側などの施術と同時に、この胸鎖乳突筋もゆるめておく必要があります。

胸鎖乳突筋のゆるめ方

まずご紹介するのは、オステオパシーの技法です。
施術を受ける側は仰向けに寝ます。
施術者は、その頭側に座ります。
そして、施術を受ける人の頭を両手で下から支えるように持ちます。
そのまま頭を上に持ち上げ、首を屈曲していきます。
形としては、顎を鎖骨に近づけていく形になります。
あまり上げすぎて、肩まで浮いてしまってはいけません。
あくまで首を屈曲させるだけです。
痛みを感じないことを確認しながら、できるだけ首を屈曲させます。
次に、そのままの状態から、ゆるめたい方の耳が上に来るように首を回旋させます。(右の胸鎖乳突筋をゆるめたい場合は、右耳が上に来るように)
筋肉の起始停止部(鎖骨・胸骨と乳様突起)をなるべく近づけることを意識してください。
こうやって筋肉の起始停止部を近づけると、筋肉はたるんで緩みます。
この体勢ができたら、そのままの状態で90秒維持します。
施術を受けている人は、完全に脱力していてください。
力が入っているとうまくいきません。
受けている人が完全に脱力していると、施術者は頭を持っている腕が結構辛いので、下に物を入れるなどして、補助してあげるといいかもしれません。
また、受けている側も同じ状態が続くと辛くなってくる場合がありますので、その場合はなんらかの意思表示をしてもらって、その場合は、90秒待たずに終わるようにしてください。
90秒経ったらゆっくり最初の状態(自然な仰向けの状態)に戻します。
その間も施術を受けている人は完全に脱力したままです。
思わずふっと力が入ってしまう場合がありますが、その瞬間にゆるんだ筋肉がギュッと硬くなってしまいますので、必ず脱力状態を維持するように注意してください。
元の状態に戻せば完了です。
しっかり手順どおりできていれば、特に難しいことはないと思いますが、一番の気をつけることは、90秒保持しているときに手を動かさない、ということです。
しばらく保持していると、腕が疲れてだんだん動いてきてしまいます。
これでは効果が半減してしまうので、がんばってしっかり90秒保持するようにしてください。
片方が終われば、続いて反対側にも同じように行います。

ただ、ここで少し問題が、、
例えば、先に右側の胸鎖乳突筋をゆるめて、次に左側の胸鎖乳突筋をゆるめた場合、左側がゆるんでいるのを確認して、もう一度右側の胸鎖乳突筋を確認してみると、また少し硬さが戻っていたりします。
これではまた左右の硬さに違いが出てしまうので、私が実際に施術する場合は、左右の硬さを比べて、柔らかい方から施術します。
例えば左の胸鎖乳突筋の方が柔らかかった場合、左の方から先に施術してから右側を施術すると、だいたい同じぐらいの柔らかさになります。
もしくは、左右の硬さに極端な差があった場合は、柔らかい方は施術せずに、硬い方だけ施術するようにします。
こうやってだいたい左右の胸鎖乳突筋の硬さが同じになるようにします。
整体をするときに重要なのは、筋肉の硬さをゆるめるのは当然なのですが、優先すべきは、左右の硬さのアンバランスです。
左右のアンバランスが体に与える影響はとても大きいので、まずはこちらを解消することが大事です。

今度は、胸鎖乳突筋を直接指でほぐす方法です。
ただし、この胸鎖乳突筋は、普通に指で揉みほぐそうとしても、なかなかほぐれません。
また、胸鎖乳突筋を強く押すと、筋肉がほぐれないどころか、気分が悪くなってしまったりするので、注意が必要です。
ですので、直接指でほぐす場合は、先ほどのオステオパシーの考えをちょっと応用します。
形としては、先ほどのオステオパシーの技法と同じ状態か、もしくは、首を思いっきり上げるのではなく、軽く上げた状態にします。
これで、胸鎖乳突筋の筋肉がたるみます。
この状態から、頭を支えている手の親指を使って、胸鎖乳突筋を軽く圧迫しながら上から下になぞるように、動かします。
あくまで筋肉を指で押す、というイメージではなく、滞っている血液の流れを指で流してあげるイメージです。
こうやってさするように何度も動かします。
これも左右両方行ってください。

胸鎖乳突筋がほぐれると、今までいくら猫背を直していい姿勢にしようと思ってもできなかったのが、自然と首が上にすっと伸びるようになります。
これだけで肩の負担がかなり減ります。