整体院プラスの健康コラム

【枚方市樟葉】整体院プラスの健康コラム

テレビや雑誌では紹介されない、整体師ならではの健康情報を、大阪府枚方市の整体院プラスからお届けします。

左肋骨下部の出っ張り、痛み

お風呂に入るときなどに、ふと鏡で全身を見てみると、右の肋骨に比べて、左の肋骨の下の方が前に飛び出ているように見える。
仰向けの状態で肋骨の前側を触ってみると、右の肋骨に比べて、左の肋骨の下の方が前に飛び出ているように感じる。
こんなふうに感じたことはありませんか?
左の肋骨が飛び出ているように感じる、さらには、その周辺に痛みを感じる場合もあります。
今回は、こういった左の肋骨が飛び出るのはなぜなのか。
また、どうしてその周辺が痛くなるのかについて、お話しします。

肋間神経痛

もしあなたが、肋骨周辺に痛みを感じて、病院を受診した場合、肋間神経痛というふうに診断されるかもしれません。
この肋間神経痛というのは、肋骨に沿って走っている神経がなんらかの原因で刺激されたときに起こる症状です。
痛みの感じ方としては、ピリっと刺すような痛みが特徴になってきます。
しかし、病院に行ったところで、湿布や痛み止めの薬をもらって、「しばらく様子を見ておいてください」と言われるだけ、ということが多いと思います。
整体でこの肋間神経痛のお客様を施術するときは、体のゆがみを矯正していきます。
体がゆがみ、肋骨がずれることで、周囲の筋肉が緊張し突っ張ります。
もし、肋骨周辺の痛みがピリっと刺すような痛みであった場合は、肋骨周りの緊張した筋肉が神経を刺激している可能性があります。
ただ、多くの人の場合は、ピリっとした痛みという感じよりも、なんとなく痛い、違和感がある、といった状態の場合が多いと思います。
そういった場合も同じように、肋骨の周辺の筋肉のつっぱりからきていることが多いです。

「肋間神経痛」などと言われると不安になってしまう方もいると思いますが、「肋間神経痛」というのは、あくまで症状のことで、病名ではありません。
神経を刺激して痛みが出ている場合も、なんとなく痛みを感じている場合でも、体のゆがみが原因であれば、そのゆがみを解消すれば改善しますので、ご安心ください。

左肋骨の下側が出っ張る体のゆがみ方

左肋骨の下側が右肋骨に比べて出ている場合、体のゆがみが原因の場合が多いです。
実際にどうゆうふうにゆがんでいるかというと、まずは、腰のねじれです。
ねじれ方としては、左腰が前に出て、右腰が後ろにいっている状態です。
子供の頃のかけっこのときのスタートの状態を思い出してください。
「位置について、よーい…」のとき、左脚(左腰)が前に出て、右腕(右肩)が前に出ていると思います。
この左腰が前に出て、右肩が前に出ている状態で上半身がねじれています。
試しに逆(右脚が前で左肩が前)でやってみると、どうも違和感があったり、腰に突っ張りがあったりすると思います。
これは体がねじれているせいです。

このように、左腰が前に出るねじれ方をしているせいで、左の脇腹部分を前に突き出すような形になり、左の肋骨の下側部分が前に飛び出してしまう、というわけです。

次に左肋骨の下側が出っ張るゆがみ方としては、上半身(胸椎部分)の左側へのゆがみがあります。
わかりやすい例として、椅子の肘掛を使う場合、右と左では、どちらのほうが使いやすいでしょうか。
右側の肘掛を使うより、左側の肘掛のほうが使いやすいと思います。
軽く肘を乗せるだけではなくて、肘をついてそこに上半身の体重をぐっとかけるようにすると、よくわかると思います。
右に比べて左のほうが使いやすいのは、腰椎が傾き、上半身(胸椎・肋骨部分)が左側にずれているからです。

このように、胸椎・肋骨部分が左にずれているせいで、左の脇腹を突き出すような格好になり、左の肋骨の下側部分が出っ張ってしまう、というわけです。

とはいっても、人間誰しも多少なりとも体がねじれたり、ゆがんだりしています。
完全にまっすぐな人などいません。
要は、その度合いです。
ゆがみが大きかったり、また、関節の動きが硬くて、ゆがんだ状態からなかなか動かなかったりすると、問題になってきますが、ゆがみ自体がほんの少しであったり、動かしたら柔らかく容易に動くようであれば特に問題ありません。
ただ、ご本人が鏡を見て、肋骨が飛び出ている!と感じたとしても、それがイコール、必ず大きな体のゆがみがある、とも言い切れません。
人間は、どうしても一つの部分が気になりだすと、どんどん大きく捉えてしまいがちです。
実際には大したゆがみではなかったとしても、ご本人がかなり大きく肋骨が出っ張っているかのように感じてしまっているだけ、ということもありますので、そのあたりの捉え方は注意が必要です。

右側の肋骨が出っ張ることはないの?

さきほど、左の肋骨の下側が出っ張るのは、体がゆがんでいるせいだというお話をしました。
では、右の肋骨が出っ張ることはあるのでしょうか?
私の経験則で言うと、多くの人の場合、右の肋骨が飛び出るゆがみ方はしていません。
左の肋骨が前に出っ張るゆがみ方をしていることがほとんどです。
ただし、スポーツなどをやっていて、特別な体の使い方をしている人は別です。
そうではなくて、普通に一般的な生活を行なっている人であれば、ほとんどの場合、同じねじれ方をしています。
まあ、左側の肋骨が出っ張っていて悩んでいる人は、自分はよくある体のゆがみ方なんだ、と思っておいてください。
ただ、そのゆがみ方が大きく、目立つようになってしまっているのであれば、そのゆがみ方の原因となっている体の使い方のクセは直さないといけません。
それについては、この後お話しします。

左肋骨下部の痛み

それでは、左肋骨下部に痛みがある場合は何が原因なのでしょうか?
やはり多いのは、体のゆがみです。
上記で説明してきたとおり、腰がねじれ、上半身が左にずれているせいで、左肋骨の下部が前に出っ張ってきます。
すると、左肋骨下部周辺の筋肉がそれに引っ張られて緊張して硬くなります。
そうして、緊張した筋肉がこわばり、痛みを感じるようになります。
ですから、体のゆがみから筋肉が硬縮し、そこから痛みを感じているのであれば、体のゆがみを直してあげることで、周辺の筋肉の緊張がなくなり、左肋骨下部の痛みは解消する、ということになります。
もし、ピリっとしたような神経的な痛みを感じるようであれば、さきほど説明した肋間神経痛という症状に分類されます。
この場合も、体のゆがみから筋肉がこわばり、そのせいで神経を圧迫、刺激していることが多いので、体のゆがみを解消してあげれば、痛みがなくなることが多いです。

日常で気をつける姿勢

左肋骨下部が出っ張らないように、日常ではどのような姿勢に気をつければいいのでしょうか?
考えられる姿勢としていくつか上げてみたいと思います。

まずは、上半身をねじる姿勢ですね。
例えばデスクワークの場合、パソコンが体の真ん前になくて上半身を常にねじって仕事をしていたりする場合が考えられます。
パソコンではなかったとしても、脚の向いている方向と上半身の向いている方向が違っていると、上半身がねじれてしまいます。
今回の場合、左の肋骨が出っ張るねじれ方なので、左腰が前に出て、右肩が前に出る形、要は、上半身が左にねじれています。
つまり、脚は前を向いている状態で、左側にパソコンなどを置いて作業をしている場合、上半身が左にねじれ、左の肋骨が前に出てきてしまいます。

ねじれのゆがみ方の他は、横へのゆがみ方です。
今回の場合でいうと、上半身が左へずれている姿勢です。
日常生活で、上半身が左にずれる姿勢でパッと思いつくのは、肘掛などに左肘を乗せて上半身の体重を預けるような姿勢です。
これはリラックスしているときも、デスクワークをしているときも関係している姿勢ですが、特にデスクワークのときに多い姿勢は、左肘をついて、手のひらに顎を乗せる体勢です。
これも同じように左側に体重をかけていますので、上半身が左にずれる原因になります。
あとは、横向きに寝転がって、肘をついて頭を支えるような体勢がクセになっている人も要注意です。

左肋骨が飛び出ている人は、ご自身の日常の生活の中で、体をねじる姿勢や左側に上半身の体重をかける姿勢になっていないか注意してみてください。

左肋骨下部のゆがみに効果的な体操・ストレッチ

それでは、左肋骨下部の出っ張りを直すための体操・ストレッチをご紹介します。
さきほど、左肋骨が飛び出る場合の体のゆがみ方についてお話ししました。
左腰が前に出る体のねじれと、上半身の左側へのずれでしたね。
これを解消するための体操・ストレッチをしていきます。

まずは、腰のねじれを解消する体操です。
仰向けに寝て、右膝を立ててください。
両腕は大きく横に広げておくか、それほどの広さが無ければ、普通に体の横に置いておくようにしてください。
次に、右膝を左に倒していきます。
このとき、上半身は倒さないように、下半身だけ横に倒していき、腰をねじるようにします。
左膝を床につけることができるのであれば、そこまでねじってください。
左膝を床につけることができなければ、無理をする必要はありません。
できるところまでねじって、その状態でしばらくキープしてください。
しばらくしたら右膝を元の位置に戻します。
これで一応、左肋骨が出っ張ってしまっているねじれに対する矯正はOKなのですが、片方だけの体操をすると、体の調子がおかしくなることがあるので、反対側も同じようにやっておきます。
左膝を立てた状態から、今度は右の床に膝がつくように倒していきます。
あとは、同じように行ってください。

痛い場合は決して無理をしないようにしてください。
腰がねじれているのを感じながら、気持ちいい程度にしてください。

次は、上半身の左側へのずれに効果的なストレッチのご紹介です。
上半身が横へずれている場合は、わき腹の筋肉が硬くなっています。
上半身を左に体重をかけるような姿勢になることで、左のわき腹の筋肉が硬くなっていき、その状態が続くと、その姿勢がクセになってしまい、元に戻すことができなくなってしまいます。
ですから、硬くなっているわき腹の筋肉をストレッチで柔らかくすることにより、横にゆがんだ上半身の姿勢を元に戻すことができるようにします。

それでは、わき腹を伸ばすストレッチのやり方です。
まず、両腕をまっすぐ上に上げます。
バンザイの状態です。
その状態から、右手で左の手首をつかみます。
そして、そのつかんだ手首を右に引っ張るようにしながら、上半身を右に倒していきます。
わき腹がストレッチされているのを感じながら、右に倒せるだけ倒します。
いけるところまでいったら、そのまま20秒ほど静止します。
この間、呼吸を止めたりしないようにしてください。
20秒たったら、ゆっくり体を元に戻します。

このストレッチも、先ほどの腰をひねる体操と同じように、左右両方ともやっておきましょう。
今度はバンザイの体勢から、右手首をつかみ、上半身を左に倒していくようにします。
20秒静止したら終了です。

最後に

今回は、左肋骨下部が出っ張っていたり、痛みが出ている場合についてお話ししましたが、あくまでも体のゆがみから痛みが出ている場合のお話です。
もし気になるようでしたら、病院を受診するなど、ご自身で適切に対処してください。