整体院プラスの健康コラム

【枚方市樟葉】整体院プラスの健康コラム

テレビや雑誌では紹介されない、整体師ならではの健康情報を、大阪府枚方市の整体院プラスからお届けします。

便秘解消!腸マッサージのポイント

便秘を解消するための方法はいろいろあります。
ヨーグルトを食べたり、食物繊維を多く摂るようにしたり、運動したり…
腸のマッサージをしている、という人も多いかと思います。
今回は便秘解消のための腸マッサージについて、その中でもとくに重要な部分にポイントをしぼってご説明します。

便秘の種類と腸のマッサージ

一口に便秘といっても、原因によっていろいろあります。
大腸がねじれている場合や、直腸部分に詰まりやすい場合などなど。
一般的なのは、弛緩性便秘といわれるものです。
日本人の便秘の中で一番多いタイプで、一般に「便秘」というと、この種類の便秘のことです。
弛緩性というのはどういう状態かというと、一言で言ってしまえば緩んでいる状態です。
腸がしっかり働かずに力が抜けてだらーんとしてしまっているようなイメージです。
なぜ腸が働かなくなるかというと、腸が刺激されないからです。
運動不足だったり、腹筋が弱かったりすると、腸の外側からの刺激が無くなります。
また、乳酸菌が少ない場合や食物繊維などが少ないと、腸の内側からの刺激がなくなります。
これらの症状を改善するために、運動をしたり、乳酸菌や食物繊維などを多く摂るようにしたりするわけですが、腸に外側からの刺激を与える方法の一つとして、腸のマッサージがあります。

腸のマッサージと聞いて一番に思いつくのは、お腹を「の」の字に圧迫してマッサージする方法だと思います。
お子さんを育てた経験のある方は、赤ちゃんに、この「の」の字のマッサージをしてあげた経験があるかと思います。
一番メジャーなやり方ですね。
これも一つのやり方として良いのですが、今回ご紹介する方法は、便が詰まりやすい部分にポイントをしぼって、マッサージしていく方法です。

便が詰まりやすいポイント

大腸は、お腹の外側をグルッと回るような位置にあります。
大腸のそれぞれの部分を詳しく言うと、右脇腹部分を下から上に行くのが「上行結腸」、右の肋骨の一番下あたりから左に向かって、左の肋骨の一番下あたりまでが「横行結腸」、そこから左脇腹を上から下に行くのが「下行結腸」となります。
その先は、S状結腸、直腸へと続きます。
この中で便が渋滞を起こしやすいのは、上行結腸から横行結腸に変わる曲がり角の部分と、横行結腸から下行結腸に変わる曲がり角の部分です。
場所で言うと、右肋骨の一番下あたりと、左肋骨の一番下あたりです。
ここにポイントをしぼって、マッサージで刺激を与えていきます。

腸マッサージのやり方

まずは、仰向けに寝た状態で、両膝を立てます。
次に、両手の人差し指から小指までを揃えて手刀の形にします。
おへそのやや左部分に右手の指先を当て、おなかが軽くヘコむぐらいの力で押します。
反対に、左手の指先を、左の脇腹の肋骨の下あたりに当て、同じようにおなかを押さえます。
そして、押さえているそれぞれの指先で、その下にある大腸を挟んでいるイメージで押さえるようにします。
本当に大腸を押さえようとすると、結構な力で押し込んでしまいますので、あくまで大腸を挟んでいるイメージで、だいたいで結構です。
これで、左側の渋滞部分にアプローチできました。
それでは、腸をマッサージしていきます。
指先で押さえている部分を左右に動かしていきます。
このとき注意するポイントは、ぐいぐい押して圧迫するのではなく、挟んでいる腸を揺らして動かすようにすることです。
揺らして動かし、刺激を与えていきます。
時間としては、30秒から1分ぐらいでいいと思います。
左側が終わったら、右側にも同じように行っていきます。
おへそのやや右部分に左手の指先を当てて押さえ、右の脇腹の肋骨の下あたりに右手の指先を当てて押さえます。
大腸を挟むようにしながら、同じように左右に揺らしていきます。
30秒から1分ほど動かしたら終了です。
このマッサージが終わると、おなかがぐるぐると鳴り出して、おなかが動き出している感じがわかると思います。
また、マッサージの直後にはおならが出やすくなります。

この左側と右側のマッサージを1セットとして、朝昼晩に1回ずつやると効果的です。

それともうひとつ。
朝だけ追加でやったほうがいいマッサージがあります。
場所としては、下行結腸の次にあるS状結腸という部分です。
やり方は、おへその下あたりに両手の人差し指から小指までの指先を揃えて当て(指の先、というより、指の腹です)、軽くおなかがヘコむ程度にぐっと圧迫します。
そこから順番にぐっぐっぐっと順番に下へと圧迫を続けていき、恥骨の上あたりまで押していきます。
下まで行ったらまたおへその下へ戻って、同じことを繰り返します。
時間としては30秒程度でしょうか。
この圧迫のマッサージをすることで、便意が促されるようになります。

腸を揺らすマッサージで腸の働きを活発にし、最後の一押しとして、S状結腸のマッサージで便意を誘発させるようにします。
弛緩性便秘の人は、このマッサージを続けるだけでも、かなりの効果を出すことができますので、ぜひお試しください。

腰の付け根が痛い

腰痛でお悩みの方はとても多いです。
特に、腰の付け根あたりが痛いという人が多いです。
今回は、この腰の付け根あたりの痛みについてお話しします。

背骨と腰痛の関係

まず簡単に背骨の構造をご説明します。
背骨は、頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個が連なっており、その下に、仙骨(骨盤)があります。
腰椎の下にある仙骨は、いわゆる土台の役割をしています。
その土台の上に、フニャフニャと不安定な脊椎が乗っかっている状態です。

これら脊椎はじゃばらのような動きをします。
椎骨ひとつひとつの可動域は小さいですが、全体として大きく曲がることができるようになっています。
二足歩行をする人間の宿命として、この不安定な脊椎を支えるのは結構な負担がかかります。
そして当然その一番下の根元の部分には特に負担がかかりやすくなっています。
腰椎の椎間板ヘルニアについても、腰椎4番、5番がなりやすくなっています。
体にゆがみがない状態であれば、脊椎にあるS時の生理弯曲によって、力が分散されるようになっていますが、そこにゆがみがあったりすると、途端に背骨はバランスを崩し、腰などに過度な負担がかかるようになってしまいます。

腰の付け根が痛くなる原因になりやすい姿勢としては、腰を丸めて座る姿勢です。
腰を丸めて座ることで、骨盤が後ろに倒れ、腰椎も後弯します。
すると、通常であれば、上から背骨を通り、骨盤へとまっすぐ下にかかる力がやや斜め方向にかかるようになり、腰の付け根に一気に負担がかかるようになってしまいます。

あとは、腰の捻じれもよくあります。
椅子に座っているときに、膝の位置がまっすぐ前に来ていない人は腰が捻じれています。
腰の捻じれというより、背骨全体でバランスをとるように、右に捻じれたり、左に捻じれたりしているのですが、腰は特に捻る動作が苦手なので、負担がかかりやすいです。
その捻じれた状態のところに、腰を丸めて座る姿勢になることで、さらに腰の付け根に負担をかけることになってしまいます。

腰の付け根をゆるめる方法

腰の付け根付近をゆるめるとき、もしどなたかマッサージをしてくれる人がいるのであれば、うつ伏せになった状態で、腰椎5番の棘突起のすぐ横を親指でぐーっと押してもらえばいいと思います。
というより、一番しんどいところを押してもらうと、その辺になると思います。
さらにできるなら、腰椎5番と仙骨の間のポイントを狙って、仙骨を足方向に押し下げるようなイメージで斜め下方向に押すようにするものいいと思います。
仙骨の下に指を入れ込んでいくようなイメージです。
このへんはなかなか言葉で説明するのは難しいですね。

さて、自分で腰の付け根をゆるめる方法ですが、これは立った状態でも、座った状態でも、うつ伏せの状態でもいいです。
両手を腰の後ろに回し、親指で腰椎5番の棘突起のすぐ横、まあ、わからなければ、一番しんどいあたりの棘突起を両親指で挟むように押さえてください。
その状態で、片方の足のかかとを上げます。
すると、それに連動して骨盤が上がり、腰椎が横に曲がります。
その腰椎の動きについていくように、両親指で棘突起を挟んだままにしておいてください。
続いて反対側の足のかかとを上げます。
反対側の骨盤が上がり、腰椎が逆側に倒れます。
棘突起を挟んでいる親指は離さないようにしてください。
そして今度はまた反対側の足のかかとを上げる…というふうに交互に動かしてください。
30秒から1分程度、適当な時間続けてください。
動かせば動かすほど、腰椎が緩んできます。
ある程度動かしたら、今度は腰椎4番を押さえるようにして、また動かし、次に腰椎3番…というように、やれるだけやってもらえばいいと思います。
ただし、腰椎の上の方はだんだん指が届かなくなってきますが…

お仕事中などは、なかなか体操らしい体操などはできませんので、適宜腰を丸めたり、反らしたりして腰椎を前後に動かすようにするといいと思います。
一番よくないのは同じ姿勢のまま長時間動かないことです。
ほんの少しでも体を動かして姿勢のバランスを変えてみたり、座りっぱなしにならないように適度に歩いたり、伸びをするように上半身を伸ばしたり、など、意識して体を動かすようにすると、それだけでも血流がよくなり、腰痛や肩こりの予防になります。

腰が重いなー、と感じている程度であれば、まだマシです。
しかし、そのまま腰に負担がかかっている状態が続くと、ギックリ腰になってしまったり、椎間板ヘルニアや、脚にシビレが出てきてしまう可能性もあります。
そうならないためにも、腰に疲れを溜めすぎないように、注意してください。

予防のための体操や運動

テレビや雑誌などで紹介されている肩こりや腰痛解消のための体操、試したことありますか?
ああいうのって、なかなか続きませんよね?
今回は、健康のための体操や運動についてお話しします。

本当に体操だけで治るの?

テレビで肩こりや腰痛特集などがあると、必ずえらい病院の先生や大学の教授なんかが出てきて、肩こり・腰痛解消体操を教えてくれます。
でも実際こういうのをやって本当に肩こりや腰痛が治ったという人はどれほどいるんでしょうか?
いない、ということはないでしょうが、本当に体操だけで治ってしまう人なんか、数えるほどしかいないと思います。
ほとんどの人は、体操をすれば、ちょっとマシになったかなー、程度で、とりあえず何日か続けてみるけれども、それほど改善しないので、いつの間にか止めてしまう、こんなところじゃないでしょうか。
でも、本来健康のための体操なんてこんなもんなんです。
それなのに、テレビでこの体操さえやっておけば、何十年も苦しんできた肩こりが簡単に治るかのような印象操作をするものだから、それを見ている人は、その体操に過度の期待を寄せてしまうんです。
いわゆる肩こり体操や腰痛体操などは、今以上に悪化させない、もしくは、少しマシになる程度のものです。
ですから、軽い肩こりや腰痛の場合は、体操だけで改善する、ということはあります。
しかし、そもそもテレビで肩こりや腰痛特集などを見るような人は、真剣に肩こり・腰痛で悩んでいる人でしょうから、ちょっと体操をやったぐらいでは改善しません。
じゃあ、体操なんかやらなくていいかというと、そんなことはありません。
体操や運動などはできる範囲でどんどんやったほうがいいです。
ただ、テレビなどで紹介されている健康体操などに過度に期待せず、肩こりや腰痛などを治すというより、どちらかというと、それを予防するためのもの、ぐらいの認識の方がいいと思います。

痛くなってから運動、では遅い

運動や体操について、しっかり頭に留めておいてほしいことがあります。
それは、痛くなってから運動、では遅いということです。
痛くならないように普段から運動しておくということが大事です。

人間は基本怠け者です。
例えば同じ距離を歩いていくか、車を使うか、という状況のときにどちらを選ぶかというと、健康のため、などの特殊な場合を除けば、普通は車を選ぶはずです。
とにかくちょっとでも楽をしたいんです。
人間は心理的に楽な方楽な方を選ぶようにできています。
でもこれは、無駄なエネルギーを使わない、合理的に体を使う、という意味もあります。
そしてこれは、骨や筋肉などにとっても同じことで、必要のないところにはエネルギーを回しません。
(ここで言っているエネルギーというのは、体を動かしたり、体の組織を強くしたりするために必要なものといったような意味合いで、ざっくりと捉えておいてください。)
そして、そのエネルギーを必要としているところに回します。
(本来ならば、です。現代社会においては、そのエネルギーがすべてしっかり使われているということはないでしょう。)
ですから、例えば筋肉の場合は、使わなければどんどん弱っていきます。
入院などで1週間程度ずっとベットで横になっていると、あっと言う間に脚の筋肉は細くなってしまいます。
また、宇宙飛行士は、宇宙にいると重力がかからず、骨や筋肉に負荷がかからないので、放っておくと骨が弱くなったり、筋肉が落ちたりしてしまいます。
そうならないように、宇宙飛行士は、宇宙船の中での筋トレを欠かさないのは有名な話です。

日頃から運動をまったくせず、ほとんど歩かないような生活をしている人は多いと思います。
そういう人は、普段脚の筋肉をほとんど使っていません。
すると、体は、脚の筋肉はそれほど必要ない、と判断して、筋肉を強くしたり、維持したりすることをやめます。
そしてそれに加齢もプラスして、どんどん脚の筋肉が弱っていきます。
脚の筋肉が細く弱っていくと、膝をしっかり支えることができなくなり、膝に負担がかかるようになります。
そして、膝痛へと繋がっていきます。
ここで重要なのは、膝痛などになる前に運動をしておく、ということです。
膝痛になってしまってから、運動をしようとしても、膝が痛くてとても運動といえるほど歩けません。
そして、痛いからさらに歩かなくなる→さらに筋肉が弱くなり膝が弱くなる、の悪循環になってしまいます。
これは、腰痛などでも同じことです。
腰痛の予防のためには、腹筋を鍛えるのが効果的ですが、腰痛がひどくなってくると、腹筋の筋トレをしようと思っても、腰が痛くてできなくなってしまいます。
五十肩の場合も運動しようと思っても、肩が痛くて動かせなくなってしまいます。

また、体に痛いところが出てくると、一見その痛いところに関係ないような運動でもしたくなくなります。
例えば、五十肩になってしまった場合、軽くジョギングをしようと思っても、走ったときの振動が肩に響いて痛くなってしまったりします。
そして、こうしたちょっとした嫌なことがあると、それを都合のいい、いいわけにして、運動自体をやめてしまうようになります。
さらに、痛くなった部分を庇うようになるため、体の使い方が不自然になり、体の他の部分に余計な負担がかかるようになり、さらに別のところが痛くなってしまうこともあります。

だから、そうならないように、普段から体を動かして、体に負荷をかけて強くしておくことが重要なのです。
ただし注意しないといけないのは、運動のやりすぎもよくない、ということです。
例えば、「私は健康のために毎日10キロ走っています。」なんて人はやりすぎです。
こうなると今度は体を酷使しすぎて疲労してしまいます。
そして、その人に合わせた運動をやる、ということが重要です。
年齢によっても違いますし、体質によっても違います。
その日の体調によっても違ってきます。
また、運動のし始めの頃はほんの少しで疲れていても、徐々に体が慣れてそれなりの運動ができるようになってきますので、それに合わせて適度に運動の量を増やしていく必要があります。
とにかく、ご自身の体の状態を見極めながら、適度に体を動かす、ということが大事です。

通常であれば、軽いジョギングやウォーキング、水泳など、軽く体を動かす程度の運動で十分ですが、膝痛や五十肩になってしまった場合は、痛くてそれらの普通の運動ができなくなってしまいます。
ですので、それを治していきたいのであれば、運動や体操、といった軽いものではなく、その症状を治すことに特化したリハビリをしていく必要があります。
それはもう大変です。
「こんなにしんどい思いをするなら日頃から運動しておけばよかった」って必ず思います。
結局リハビリも続かずに、痛いのを我慢しながら、ごまかしごまかしで生活をしている、という人もたくさんいます。
また、痛くなる前の運動であれば、体を全体的に使うことができます。
例えば、ジョギングの場合、一見脚の運動だけのように思いますが、脚の動きに合わせて骨盤から上半身まで連動して動きますので、ある程度体全体を使った運動になります。
しかし、リハビリはその症状を治すための運動をしますから、ある意味その部分を狙った運動になってしまいます。
同じ運動、という言葉であっても、体全体の健康のことを考えた場合、効率は悪くなってしまいます。

あと、私の意見として、運動をするときは、筋トレなどで特定の筋肉を鍛えるのもいいですが、健康のための運動としては、なるべく体全体を使ったもののほうがオススメです。
普段の生活では体を動かすと、体は一部分だけではなく、連動して動きます。
また、筋肉だけではなく、関節にも負荷がかかります。
そう考えると、この筋肉を鍛えよう!と思って、普段の生活ではありえないような不自然な体の動かし方で特定の部分だけを鍛えるのではなく、なるべく普段の体の動かし方で運動をしたほうが、日常の生活に効果のあるバランスのいい、体の鍛え方になることはお判りいただけると思います。

腹式呼吸のメリット

呼吸の仕方には大きくわけて2種類あります。
胸式呼吸と腹式呼吸です。
ほとんどの人が日常的に意識せずに行っているのが胸式呼吸で、肋骨を広げることで空気を吸い込む呼吸法です。
それに対して腹式呼吸は、横隔膜を下に膨らますことで肺に空気を取り入れる呼吸法です。
寝ているときには、自然と腹式呼吸になっています。
仰向けに寝ていると、呼吸をするたびにお腹が膨らんだりへこんだりすると思います。
あれが腹式呼吸です。
今回はこの腹式呼吸についてお話しします。

腹式呼吸のメリット

深い呼吸ができる

腹式呼吸の第一の利点は、空気をたくさん取り込める、ということです。
胸式呼吸の場合は腹式呼吸に比べて吸う空気の量が少なくなってしまいます。
それに加えて、普段から肩や背中がこっている人は肋骨の動きも悪くなっている場合が多いので、余計空気を吸い込めなくなり、呼吸が浅くなってしまいます。
この胸式呼吸を腹式呼吸にすることで、たくさん空気を取り込むことができるようになります。
空気をたくさん取り込める、ということは、体中に酸素が行き渡るようになる、ということです。
酸素が行き渡ることで、各細胞が元気に働けるようになります。

肩や背中の緊張が緩む

腹式呼吸は横隔膜を下に広げることで空気を吸い込みますが、胸式呼吸の場合は、肋骨を広げることで空気を吸い込みます。
この肋骨を広げるときに肩や背中が緊張してしまいます。
このときに必要以上に肩や背中に力が入ってしまうと、肩こりや背部痛などに影響してしまいます。
また、肩や背中に力が入っていることで、体の緊張が抜けない、といったことにもつながります。
腹式呼吸をし、特に息をゆっくり吐くようにすることで、肩や背中の緊張を緩めることができます。

自律神経が整う

腹式呼吸をして、特に息を吐く時間を長くすることで、副交感神経が優位になり、自律神経が整います。
原因がはっきりわからない不定愁訴など、自律神経の乱れからくる自律神経失調症などでお悩みの場合は、腹式呼吸をすることで、症状が改善する可能性があります。
また、寝つきが悪かったり、眠りが浅かったりする場合は、副交感神経がうまく働いていない可能性があるので、寝る前に腹式呼吸をしてリラックスしてから寝るようにするといいと思います。

便秘の解消

腹式呼吸をすると、腹筋に力が入り、横隔膜が使われるため、腸が刺激されます。
腸が刺激されることで、腸が活発に働くようになり、便秘の解消に効果があります。
便秘の方はよくご存知だと思いますが、便秘解消のために、体を動かしたり、おなかのマッサージをしたりして腸を刺激しますよね。
あれと同じ効果です。

姿勢がよくなる

姿勢が悪く猫背になっている人は、特に腹筋が弱くなっています。
腹式呼吸をすることによって、お腹まわりの筋肉が鍛えられますので、いい姿勢を維持できるようになります。

ダイエットの効果

腹式呼吸をすると、普段使わないインナーマッスルが鍛えられ、体の代謝が上がります。
体の代謝が上がることで、より多くのカロリーが消費され、結果ダイエットの効果を得ることができます。
また、腹式呼吸でお腹まわりの筋肉を使うことで、ウエストの引き締めにも役立ちます。
普段から腹筋のエクササイズをしようしよう、と思いながらなかなか続かない人にも腹式呼吸はオススメです。

逆流性食道炎にも

胃と食道の間には噴門と呼ばれる部分があります。
ここはいわば胃の入り口を閉じている部分で、食べ物が通過するときだけ、開くようになっています。
しかし、逆流性食道炎の人はこの部分が緩くなって、しっかり閉じにくくなってしまっているため、胃から胃酸が食道に上がってきてしまいます。
腹式呼吸をすると、横隔膜を上下に動かしますので、横隔膜が鍛えられます。
横隔膜が鍛えられることで、噴門の働きが助けられ、結果胃酸の逆流を緩和することができます。

腹式呼吸の仕方

それでは、腹式呼吸の仕方をご紹介します。
時間のあるときにしっかりした腹式呼吸のトレーニングをしておくことで、腹式呼吸の仕方を体に覚えさせ、ふと気づいたときにでも気軽に腹式呼吸ができるようにしておくといいと思います。

1. ゆっくり鼻から息を出す

鼻から息を吐く方法と、口から吐く方法とありますが、ここでは、鼻から吐く方法でご説明します。
まずは「息を吸う」、ではなく、「息を吐く」ことから始めます。
「呼吸」という文字の順番通り、呼吸とは、吐いて、吸うことです。
まず、息を吐いて肺の中の空気を空っぽにしてから、そこに空気を入れるようにしていきます。
腹式呼吸においては、特に、息を吐くことが重要になってきます。
息をゆっくり長く吐くことで、副交感神経が活発になり、体の力が抜けていきます。
体の力を抜いた状態で、ゆっくりと7秒かけて鼻から息を吐いていきます。
そのとき、徐々におなかをへこませていき、空気をおなかから上に押し上げていくようなイメージで息を吐いていきます。
息を吐ききった、と思ったところから、さらにおなかをへこませ、完全に息を吐ききるようにします。
普段胸式呼吸をしていると、息をしっかり吐ききれずに、空気が肺に残りがちになっていきます。
ここで、なるべく息を吐ききって、より多くの酸素を交換できるようにします。
また、息を吐くときに、ストレスや嫌なイメージを体から吐き出すようにイメージするといいです。

2.短い時間で息を吸う

次に息を吸うときですが、吐くときより短い時間で吸うようにします。
ここでは4秒かけて吸うようにします。
吐く時間と吸う時間は比率にして、だいたい2:1になるようにします。
7、8秒で吐く、3、4秒で吸う、といった感じです。
まあ、そこまでこだわらなくても、とにかく、吐く時間を長くするようにすれば問題ないです。
息を吸うときは、肺を横に膨らませるのではなく、下に膨らませるようにします。
吸い込んだ空気をおなかへと送っていくようなイメージです。
また、ラジオ体操のときの深呼吸のように、がんばって息を思いっきり吸い込む、という感じではなく、息を吐いたときにへこんだおなかのところに、自然と空気が入っていくような感じにします。
がんばって息を吐ききった後、今度は息を吸おうとしたら、自然とおなかがふくらんで勝手に空気が入ってくると思います。
がんばって息を吸おうとすると、胸式呼吸になってしまうことがあるので、注意してください。
息を吐くときは、嫌なイメージを吐き出すようにイメージしましたが、息を吸うときは逆にきれいなイメージを体に吸い込むようにイメージするといいです。

あとは、同じように息を吐いて、吸って、の繰り返しです。
あんまり頑張りすぎて、苦しくなってしまわないように注意してください。
どれぐらいの時間続けないといけない、というのはありませんが、腹式呼吸を5分以上続けていると、神経伝達物質セロトニンが分泌され、リラックス効果が高くなりますので、とりあえずはそれぐらいを目安にするといいと思います。
もうちょっと余裕があるなら、頭の中を真っ白にして、腹式呼吸だけを意識するようにすると、瞑想の効果もプラスされて、頭も体もリフレッシュできます。
あとは、こういった時間を確保して行う場合のほかに、お仕事中など、緊張をほぐしたいときなどは、ほんのわずかな時間でも、軽く腹式呼吸をすることで、リラックスすることができますので、オススメです。

コーヒーを減らして初めて気づいたカフェインの悪影響

先日、カフェインの摂り過ぎで死亡してしまったというニュースがありました。
ちょっと気になったので調べてみると、どうやら普通の生活では摂取できないような異常な量のカフェインを摂取していたようで、普通に生活している中でカフェインを摂取している限りは、カフェイン中毒で死んでしまうということはなさそうです。
まあ、たとえ水であっても、飲みすぎれば死んでしまいますからね。
なんでも摂り過ぎはいけません。
とはいっても、「よかった。カフェインの摂取は問題ないんだ」と思うのは早計です。
死ぬ、とまではいかないにしても、やはりある程度の悪影響はあります。
今回は、私自身がカフェインを減らしたことで実感した、カフェインの影響についてお話しします。

カフェインは善か悪か?

いろいろなところでカフェインについて語られていますが、結局のところ、カフェインは人間にとって良いのでしょうか、悪いのでしょうか?
主なカフェインの作用として以下のものがあります。

・覚醒作用
・利尿作用
・頭がスッキリし、集中力が上がる
・筋肉に刺激を与え、運動能力が上がる
・胃酸の分泌が高まる
・血圧が上がる

こんなところですかね。
こうやってカフェインの作用を見てみると、人によってはメリットだ、と思うかもしれないですし、また人によってはデメリットだ、と思うかもしれません。
この人の状態によってメリットにもなりうるし、デメリットにもなりうるところが、カフェインとの付き合い方の難しいところかもしれません。
では、私の考えとしてはどうかというと、私としては、カフェインはなるべく摂取しないほうが体にいいと思います。

カフェインの摂り過ぎはなぜ体によくないのか

カフェインの作用として、いろいろ言われていますが、ザックリいってしまうと、
・交感神経が刺激される
ということです。
これが、人によってメリットなのか、デメリットなのかということです。
これをメリットだという人(まあ、早い話がコーヒーやらなんやらの販売に関わっている人たちですね)は、交感神経が刺激されることで、眠気がなくなり頭がスッキリとして、集中力が上がり作業効率があがる。
だから仕事中などにコーヒーがオススメです、と。
しかしこういった目的のためにカフェインを摂ることは、ちょっと危険な気がします。
集中力をあげるために刺激物を摂りこむっていう発想がどうなのか、と思うのです。
カフェインを続けて摂取していると、だんだん効果が薄くなってきます。
それに伴って、カフェインを摂取する量も増えていきます。
そしていずれは、中毒症状を引き起こしてしまいます。
カフェインだって依存しますし、離脱症状もあります。
こうなってくるとただの嗜好品ではなく一種の薬のようになってきてしまいます。
(というか、実際に、カフェインは医薬品として売られていますね。)
こういった依存性もあり、中毒の危険もあるものを、無理をして脳を覚醒させるために毎日摂取し続けるというのは、あまり好ましいことではないと思います。

あと、ある人の説では、普段からダラダラしている人にとっては、カフェインが集中力を高める効果を発揮するが、普段からやる気がある人にとっては、逆にやる気が減ってしまうということもあるようです。
ですから、普段から規則正しい生活を送っていて、自然な形で活力がみなぎっていれば、カフェインの力を借りる必要はない、ということです。
まあ、基本的に、生きていくうえで必要なものではないですし、結局のところ刺激物ですので、できる限りは避けたほうがいいかと思います。
というか、そもそも体にこれほどの作用を及ぼす成分が、何の注意喚起もなしに普通に食物に入っていることが問題だと思います。
カフェインがどれだけの量を摂取したら害が出るのか、なんて普通の人は知らないでしょうから。
1日に500mg以上のカフェインを摂取すると、中毒症状を起こす懸念があります。
エスプレッソに換算すると、たった4杯程度でカフェインの過剰摂取となってしまいます。
(別のデータでは、摂取しても安全なカフェインの量が体重60kgの成人の場合、1日342mgまでとなっていますので、もっとシビアです。)
こうやって聞くと、カフェインって意外と簡単に過剰摂取になってしまうんだな、ということを感じてもらえるかと思います。

と、ここまでカフェインのデメリットばかりを書いてきましたが、絶対にカフェインは摂らないほうがいい!と言っているわけではなく、嗜好品としてたしなむ程度であれば問題ないと思います。
ただ、カフェインの量を減らせるのであれば、なるべく減らすようにしたほうがいいということです。
なぜそう思うかというと、私自身が1日に飲むコーヒーの量を減らしてみてそう実感しているからです。

きっかけは胃炎

私事になりますが、先日、病院でもらった薬のせいで、胃を荒らしてしまいました。
これをきっかけに、胃に負担がかかるものはやめようと思い、胃酸の分泌が活発になってしまうカフェインの摂取を減らそうと思いました。
以前までは、1日にだいたい4、5杯のコーヒーを飲んでいましたが、それを1、2杯程度にしました。
あとは、普段飲みとして、お茶を常に飲んでいたので、これを水を飲むようにしました。
みなさんご存知だと思いますが、いわゆる緑茶やウーロン茶などにも、コーヒーほど多くはないにしても、カフェインが含まれています。(麦茶には入っていません)
私はお茶が好きなので、普段の食事以外でも喉が渇いたときは、常にお茶を飲んでいました。
でもこれだと、1日中カフェインを含んだ飲み物を常に飲んでいることになってしまうので、食事以外の普段飲みの飲み物を水に変更しました。
ただそれでも食事中などは、普通にお茶を飲んでいます。
これぐらいですね。
カフェインを減らすために、意図的に変えたことは。

・コーヒーの量を減らした。
コーヒーの量を減らしたといっても、もっと飲みたいときは、カフェインカットのコーヒーが売られていますので、それを飲めばいいだけですし、たまに「今日はコーヒーを飲みたいなー」、と思うときは、普通に飲んでいます。

・お茶ばかりを飲まずに水に変更した。
普段飲んでいたお茶をやめ、水や麦茶に変更しただけです。
食事中は今まで通りお茶を飲んでいますので、特につらく感じることはありません。

と、まあ、こんなところです。
ごらんのように、ダイエットなどのように、がんばって苦労して…、みたいなことはぜんぜんありません。
自分の生活を見直してみたら、知らず知らずのうちにカフェインを摂取する機会が多くあったので、それを意識してみただけです。
ただ、たったこれだけのことなのに、その後の体の変化はかなりありました。

睡眠が深くなった

何と言っても一番大きい変化はこれです。
私は元々不眠のような傾向はまったくなかったので、まさかカフェインが自分の睡眠に対して影響しているとは思ってもみませんでした。
しかし、以前に比べてはっきりと変化しました。
まず寝つきがよくなりました。
といっても、以前が特段悪かった、ということもないのですが。
以前のパターンとしては、夜中までなんとなくだらだらと起きていて、そろそろ寝ないとな、と思って布団に入って、15分ぐらいしたらいつの間にか寝付いていた、という感じでした。
それがですよ。
カフェインを減らしたその日から、夜になると、少しずつほどよい眠気が襲ってくるようになって、今までより、1時間ほど早い時間に布団に入りました。
今までは寝ないといけない時間だから寝る、という感じだったのが、眠くなったから寝る、という感じになりました。
そして、布団に入った途端、眠りに入っていました。
こんな感じが今も続いています。
あと、以前は、夜中に目を覚ますことが多かったのですが、それもまったくなくなり、朝まで1回も目を覚まさずに熟睡できるようになりました。
そして、嬉しかったのが、この熟睡できるようになった影響だと思うのですが、朝の目覚めがとてもよくなりました。
以前は二度寝、三度寝は当たり前、起きてもしばらくはぼーっとしていたのですが、カフェインを減らしてからは、朝気持ちよく目が覚め、ぼーっとしたり、二度寝をしたり、といったことがなくなりました。
そういえば、子供の頃ってこんな感じだったなー、なんて思ったりして、人間の体って、夜になったら眠くなって、朝が来れば目覚めるようにできているんだなー、なんて、こうやって書くとバカみたいなことなんですけど、改めて自分の体で実感しました。

ちなみに、1日に250mgのカフェインを摂ると、夜中に目が覚める回数が多くなるそうです。
インスタントコーヒーにして4杯程度の量です。
缶コーヒーなら2杯でアウトです。
私の場合もそれぐらいは日常的に飲んでいたので、睡眠にも影響があったのだと思います。
眠りが浅く熟睡ができていないから、寝起きが悪くなり、昼間に眠たくなってしまう。
その眠気を覚ますために、コーヒーを飲む。
するとまた、眠りが浅くなる。
この悪循環に陥っていました。
それが、カフェインを減らすことで、睡眠に関する悩みが根本的に解決できた、というわけです。

頭痛が改善した

ここ何年かの悩み。
慢性頭痛のように頻繁ではないにしても、2~3週間に一度ぐらいの頻度で頭痛に悩まされていました。
風邪を引いたときのような激しい頭痛ではなく、頭痛薬を飲もうかどうか悩むぐらいの微妙な痛さで、それが2~3日続く感じでした。
私は元々鼻炎持ちなので、頭痛がくると、「ああ、また副鼻腔炎か」と思っていました。
しかし、カフェインを減らしてから数ヶ月経ちますが、あれ以来まったく頭痛が起きなくなりました。
ちょくちょく頭痛になるのは、ストレスのせいであったり、鼻炎のせいであったり、そんなところだと思っていたのですが、実はカフェインのせいだったのです。
たしかに、コーヒーが苦手な人は、コーヒーを飲むと頭痛になったりすることがある、というのは聞いたことがあったのですが、まさか自分にも、その症状が出ているとは思いませんでした。

カフェインの利尿作用

カフェインには強力な利尿作用があります。
利尿作用というのは、尿の排出量を増やす作用のことです。
コーヒーを飲んだあとは、おしっこが近くなる、と感じたことはありませんか?
あれはカフェインの利尿作用のせいです。
健康な人がカフェインを摂りすぎると、その利尿作用のせいで必要以上に尿の量が増えてしまい、その分体内の水分量が減ってしまうことになります。
とはいっても、常識的な摂取量であれば、それほど心配することはないと思いますが、気づかない程度にあなたの生活に悪影響を及ぼしているかもしれません。
(ちなみに、アルコールにも利尿作用があります。
お酒を飲むとトイレが近くなると思います。
お酒の種類によっては、摂取する水分量より、その利尿作用によって排出される水分量のほうが多くなってしまうこともあるようなので、注意が必要です。
お酒を飲む時は、何かを一緒に食べることが重要ですが、それと同時に、水やスープなど、水分も意識して補給したほうがいいです。)

このカフェインの利尿作用ですが、私の場合、肌に対して影響がありました。
私は元々乾燥肌で、冬になると手が乾燥してすぐに荒れてしまい、体も肌の乾燥からくるかゆみで悩んでいました。
乾燥肌には水分補給が大事ですが、私自身それなりにしっかり水分補給しているつもりだったので、まさかこんなことが乾燥肌に影響しているとは思いませんでした。
気づいたのはコーヒーの量を減らしてから数日経ったぐらいです。
とはいっても、乾燥肌そのものが完全に治ってしまったわけではないです。
今まではハンドクリームを塗ってもすぐに荒れてしまっていたのが、かなりましになりました。

あとは、便秘ですね。
それほどひどくはないですが、ちょっと便秘ぎみ、といったところでした。
便秘でお悩みの方はご存知だと思いますが、便秘には水分補給がとても大事です。
しっかり水分を摂っておかないと、便が硬くなってしまうからです。
しかし、意識して水分を摂っているつもりでも、それがカフェインの利尿作用によって、余分に排出されていたとしたら意味がありません。
どうやら私もこの状態に陥っていたようで、カフェインを減らすことで、調子がよくなりました。
もし便秘でお悩みの方は、カフェインの量を減らしてみることをオススメします。

最後に

今回は、意外と気づいていなかったカフェインの悪影響についてお話ししました。
ここでは、カフェインを減らすことで起こった私の体の変化についてお話ししましたが、みんながみんな変化が出るわけではありません。
カフェインは人によってその作用の度合いが違います。
人によっては1日に何杯もコーヒーを飲んでも問題ないのに、ある人によってはコーヒー1杯だけでも寝つきが悪くなってしまう、という人もいます。
体に合う、合わない、というやつですね。
実はカフェインが体に大きな影響を与えている人もいるでしょうし、対して変化していない人もいるでしょう。
しかし、もしあなたが上記で示した内容でお悩みの場合、カフェインを減らしたところで一発で改善する、ということはないかもしれませんが、カフェインがあなたの体になんらかの影響を及ぼしている可能性がありますので、一度摂取を控えてみることをおすすめします。

水の飲みすぎは体によくない

最近の風潮で、水は飲めば飲むほど体にいい、みたいなイメージがありますね。
特にダイエットなどに絡めて、1日に何リットル以上水を飲みなさい、というようなことを言っている人がいますが、私は、こうやってとにかく水を大量に飲まそうとすることには疑問符が付きます。
病気などでなんらかの必要がある場合を除いて、いたって普通に生活をしている中で、飲みたくもないのに、無理をして水を飲む必要はありません。
飲みたいと思ったら飲めばいいのです。
体は水分が必要になったら、喉が渇くようにできています。
体の要求に素直に従えばいいのです。
また、水を1日何リットル飲むのが健康にいい、と言われると、ペットボトルなどの水を何リットルごくごく飲む必要があるように感じてしまいますが、そもそも食べ物にも水分が含まれていますので、普通に食事をしているだけでも、結構な量の水分を摂取できています。
「1日何リットル」と言われると、かなり多く感じてしまいますが、実はそんなに意識しなくても、普通に生活をしているだけで、それなりの量の水分は摂取できているのです。
そもそもこうやって、水をどんどん飲んでいけば、その分メリットのみがどんどん重なっていく、ということはありません。
それとは逆に、水を飲めば飲むほど、その分内臓に負担がかかっていってしまう、ということも忘れてはいけません。
「水中毒」という言葉をご存知でしょうか?
よく聞くアルコール中毒、食中毒、などと同じように、水にも中る(あたる)のです。
過ぎたるは猶及ばざるが如し。
何事もほどほどが一番いいのです。
健康のためと思って始めたことで体を壊してしまっていては意味がありませんからね。

左肩の上がりと左腕のしびれ

最近、左腕がしびれる、という方が当院に何人か来られたので、今回は、この左腕のしびれについてお話ししようと思います。
特に今回、この左腕のしびれでお困りの方に共通していたのが、右肩に比べて左肩が上がっていることが多かったので、この左肩の上がりと左腕のしびれの関係についてお話しします。

左肩が上がるのは不自然?

まず、一般的な背骨のゆがみ方からお話ししていきます。
背骨のゆがみ方で一番多いのは、逆S字にゆがんでいるパターンです。
体を背中側から見たときに、胸椎は右に曲がり、腰椎は左に曲がっている形です。
骨盤から上にたどっていくと、まず腰椎で左に向かい、次に胸椎で右に曲がり、頚椎にかけて左に傾きます。
この形でゆがんでいると、肩は自然と左に傾く形になり、右肩が上がり、左肩が下がる形になります。
しかし、さきほどのお客様の例では、背骨は同じように逆S字になっていましたが、肩の高さは逆に左肩の方が高くなっていました。
これはどういうことかというと、背骨のゆがみとは関係なく、肩自体がゆがんでいる、ということです。
人によっては、背骨がゆがむことで、上半身が傾き、それに合わせて肩がどちらかに傾く、という場合があります。
こういう人の場合は、背骨のゆがみを矯正すれば、それに合わせて肩の高さも自然とそろいます。
しかし、背骨のゆがみ方と関係なく、肩が傾いているパターンの人は、肩自体がゆがんでいるので、背骨だけを矯正したところで、肩の高さはそろいません。
腕、肩甲骨、鎖骨などを矯正して、肩の高さをそろえてあげる必要があります。

左肩が上がる原因

さて、背骨は逆S字に曲がっているのに、左肩が高くなっている人は、何が原因でそうなっているのでしょうか?
いくつか原因は考えられますが、私の経験上一番多いと思われる原因は、左肩へ体重をかける姿勢、だと思います。
例えば、、、
・座っているときに、左肘をついてもたれかかる
・座っているときに、机に左肘をついてあごをのせる
・横向きに寝ころがって、左肘をついて頭を支える
といったところでしょうか。
上記で示したように、左腕に体重をかけるような姿勢になると、自然と左肩が上がります。
この状態が長く続くと、左肩が上がった状態で固まってしまい、背骨のゆがみとは関係なく、左肩が高く傾いた状態になってしまうのです。

左肩の上がりと左腕のしびれの関係

さて、この左肩に体重をかける姿勢が続くと、左肩周辺の筋肉が硬くなってしまうわけですが、その中でも今回特に注目したいのが、脇の下と鎖骨周辺の筋肉です。
ここで、この記事のタイトルにある、左腕のしびれと関係してきます。
人間の脇や鎖骨周辺には、腕につながる神経が通っています。
左肩に体重をかける姿勢を続けることで、脇や鎖骨周辺の筋肉が硬くなり、その硬くなった筋肉が神経を圧迫することで、腕のしびれを起こしてしまうことがあるのです。
あなたがもし、腕のしびれが気になって病院を受診した場合、レントゲンなどをとってはっきりした原因がわからなかった場合、一番よく言われるのは、「首の影響」だと思います。
でも実は、こういった脇や鎖骨周辺の筋肉の硬さからも、腕のしびれが起こったりもするのです。
もしあなたが、腕のしびれでお悩みの場合は、これらの筋肉を触ってみてください。
脇の窪んだところの前と後ろに筋肉の束があると思います。
その後ろ側にある筋肉です。
ぎゅっとつまむように握ってみてください。
痛みがあるようでしたら筋肉が硬くなっている証拠です。
次に、鎖骨周辺の筋肉です。
鎖骨の内側(上側)にある首筋の筋肉、鎖骨の下側にある筋肉を押さえてみてください。(鎖骨の下は筋肉がわかりにくいので、鎖骨の下部分に沿ってさするように押さえます。また、首筋の筋肉は強く押さえないように注意してください。)
硬さや痛みを感じるようでしたら、ひょっとすると、ここから腕のしびれが起きているのかもしれません。

肩周辺の筋肉の硬縮から来るしびれを改善するには

腕のしびれに悩んでいる、そして、その原因が脇や鎖骨周辺の筋肉の硬縮かもしれない。
そういう方は、まずご自分の生活習慣を見直してみましょう。
肩周辺の筋肉が硬くなるような姿勢はありませんか?
例えば、左肘をついてもたれかかる姿勢や、いつも重いものを左腕で持っている、などです。
どこかに左肩周辺の筋肉を硬くする原因があるはずです。
まずはそれを見つけて、その動作、姿勢を改善するようにしましょう。
次に脇と鎖骨周辺の筋肉をゆるめていきます。
まずは、脇の筋肉のストレッチをご紹介します。

脇のストレッチ

1.両腕を上に上げます。
2.右手で左手の手首をつかみます。
3.右手で左腕を右側にゆっくりと引っ張っていき、左の脇の下を伸ばしていきます。
4.20秒ほどそのままの状態を維持してください。
5.反対側も同じように行ってください。

注意点としては、反動をつけずにゆっくり行う、呼吸は止めない、痛みを感じるまで強くやらない、ということです。
こちらのページでも脇のストレッチをご紹介していますのでご覧ください。

わきのストレッチを見る

脇をストレッチすることで、腕のしびれが少しでも改善するのであれば、続けることでどんどん改善していくことが見込まれますので、暇を見つけては脇をストレッチするようにしてみてください。

鎖骨周辺をゆるめる体操

鎖骨周辺の筋肉をゆるめるために、肩を回して、鎖骨を動かす体操をご紹介します。
体勢は普通に直立の状態で、腕はだらんと垂らした状態で肩を動かしていきます。
まずは、右側からです。(どちらからでもいいです。)
肩を前に出し→次に肩を上に動かし→肩を後ろに出します。
そして、元の位置に戻ります。
この動きを繰り返し行い、20回ほど回します。
次に反対向きに回します。
後ろ→上→前→元に戻る動きです。
これも20回ほど回してください。
特に難しいことはありませんね。
コツとしては、肩を回しながら、鎖骨が動いていることを意識するようにすること。
肩先が円を描くように注意してください。
右肩が終われば、左肩も同じように動かしてください。

肘を曲げて行うやり方もあります。
こちらもご覧ください。

肩回し体操を見る

あと、鎖骨周辺を動かす体操としては、単純に肩を上げ下げする運動もあります。
片方ずつでも、両方同時でもかまいません。
肩を上げ→力を抜いて肩をストンと落とす。
これを繰り返すだけです。
ただ、少ない回数では効果がありません。
肩回りが疲れて、だるさを感じるぐらいまで続けてください。
この運動は、特に鎖骨の内側にある、首筋の筋肉に効果があります。

肩を動かすことで、鎖骨周辺の筋肉が動き、緩んできます。
また、肩甲骨も同時に動きますので、肩こりでお悩みの方にも効果があります。
ぜひお試しください。

今回ご紹介したケースは、あくまで腕のしびれの原因のひとつであり、これがすべてではありません。
気になる場合は、病院を受診するなど適切な処置をするようにしてください。